2007年医療福祉建築賞

東海大学医学部附属病院

東海大学医学部附属病院

 

所在地 神奈川県伊勢原市下糟屋143
病床数 804床
延床面積 69,244㎡
竣工年月 2005年9月
開設者 学校法人東海大学
管理者 学校法人東海大学
設計者 戸田建設㈱一級建築士事務所
施工者 戸田建設・大成建設建設工事共同企業体
写真撮影 三輪晃久写真研究所 三輪晃士
【選評】

 建築の新しい波が,ここから発している…この感覚は,院内を巡り,コンセプトの実現に関係者が注いだ情熱に接して確信となった.
 高度救命救急センター併設の3次医療を担う特定機能病院.多くの困難な条件を克服し誕生した「創造する病院」は,ハード・ソフト両面で,先進的なメッセージを発信する.急性期医療への特化,入院医療の外来化,在院日数の短縮,手術件数の増加とICUの有効利用等をキーワードに,一足制の手術室,充実した画像診断施設,ITを活用した運営システム,患者への行き届いた配慮(PFM),物流管理体制の周到な計画等,ここから感じられるのは「時間」という病院“資産”の重視である.単なる効率化によるものでなく,患者の貴重な時間を守り,職員にゆとりの時間をもたらす配慮である.病棟稼働率96%以上,平均在院日数12日台と実績を上げている当院の真価は,建物や職員から発せられる新時代への波動にある.