2015年医療福祉建築賞

星総合病院・ポラリス保健看護学院

星総合病院・ポラリス保健看護学院

所在地 福島県郡山市向河原町159-1
病床数 430 床
延床面積 39,782 ㎡
竣工年月 2012年12月(病院)
2013年7月(看護学院)
開設者 公益財団法人 星総合病院
管理者 公益財団法人 星総合病院
設計者 ㈱日建設計
施工者 鹿島建設㈱東北支店
【選評】

 星総合病院は,大正14年開院の,長い伝統を持つ病院である.新病院着工の直前に東日本大震災があり,旧病院が破損し,病院機能が大きくダウンする中,建設は進められた.全体計画は,5棟の分棟配置構成である.病棟は,30床の1ユニットを基本単位とし,2ユニット60床を1看護単位として運用している.看護単位の細分化や病棟のダウンサイジングを目論んだ計画になっている.2床室は将来,病棟再編や,重症患者・個室ニーズの増加に対応して,個室として利用することも想定されている.また,中央診療棟の外来・検査・手術・中材にはそれぞれ工夫がなされ,整然とした平面計画によって明快で分かりやすい空間構成になっている. 
 看護学院は,全体計画のシンボルとして位置づけられ,コンサートもできる講堂など,夢のある工夫が見られる. 大震災からかなりの年月が経過しているが,震災直後の工事着工の決断と高いレベルの建築は,「震災復興のシンボル」として,地域医療の回復と充実に貢献している.