2022年医療福祉建築賞

国立循環器病研究センター

国立循環器病研究センター

 


所在地 大阪府吹田市岸部新町6-1
延床面積 129,756 ㎡
竣工年月 2019年3月
開設者 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター
管理者 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター
設計者 基本設計:㈱佐藤総合計画
実施設計:㈱竹中工務店大阪本店、㈱日本設計
施工者 ㈱竹中工務店大阪本店
【選評】

 操車場跡地再開発のまちづくりの起点として,病院,研究所,オープンイノベーションセンター(OIC)の3機能が複合する.OIC のラボには外部の企業と大学が入居し,当センターと共同研究を行う.13万㎡弱という大規模で複雑なプログラムが丁寧に読み解かれ,3 機能の有機的な連携と自立が実現している.
 3機能が隣接した一体的な建築であるため,職員は直接行き来できる.有機的な連携の役割をOIC の「サイエンスカフェ」が担う.結束点に位置し,ミーティング室等の機能を有する.また緑豊かな中庭と大開口,床から壁,天井まで連なる色彩と仕上げの工夫によって,カフェの自由な空気感を創出している.OIC と業者の主催イベント等が定期的に開催され,建築的操作と相まってアクティビティが高い.職員からの評判がよい理由に納得できる.
 ワンストップ外来など,病院の動線計画は合理的で,明快である.救急外来,カテーテル室,CCU,SCU は直通で繋がる.研究所とラボは,全室が2列の設備用光庭・バルコニーに面し,配管設備の設置・更新が容易となる.全室対応した例は希有であり,ダイアグラムをそのまま平面化した理想形である.恵まれた計画条件であるものの無駄はなく,構成から平面計画,しつらえまで一貫性があり,複合のひとつの形として高く評価された.